学び支援の会  メールマガジン vol.03

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学び支援の会 メールマガジン vol.3 2012.9.1

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※このメールは「学び支援の会」のメールマガジンに

ご登録いただいている皆様にお送りしています。http://www.manabishien-english.jp/

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■ごあいさつ

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こんにちは。いよいよ9月、新学期が始まりますね。夏を振り返って思ったこと「心配していた以上に電力不足なんてなかったじゃない」・・・脅かされちゃってたなあ、でした。もちろん、危機的状況にならなくてよかったですが。さて、大変遅くなりましたが学び支援の会メールマガジンの第3号をお届けいたします。発達障害、学習障害、特別支援教育と英語指導や英語学習に関わる
保護者の方、学校関係者の皆様に有益な情報をサイトとこのメルマガを通して発信していきます。お時間あるときにぜひ目を御通し下さい。

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■第3号目次

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  「特別支援と英語指導」セミナーのご案内

○  由布院「ギフテッド」校見学レポート

  コラム「Phonological Awareness」って?」

○ コラム「先生に知っておいてほしいこと」

   発達障害、特別支援関係セミナー、講演会情報

   編集後記

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■【HP更新情報】

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     「マイ本棚」に北海道のニコ先生の本棚が新しく加わりました。
http://www.manabishien-english.jp/図書室-library/#mybook
まだまだ「マイ本棚」募集しています。先生の本棚、教えて下さいね!

 

    「一般社団法人ギフテッド校(由布院)授業見学&体験会レポート

 

去る8月22日、23日と、大分県由布院のフリースクール、社団法人ギフテッド見学ツアーが無事執り行われました。どんなんだろう〜と思っていましたが、実際に参加されたスタッフ、土橋さんのレポートです。

 

「参加レポート by土橋義範

22.23日と子どもにまみれて過ごしてきました。湯布院の別荘エリアにある静かな森に囲まれた校舎に、学び支援の会から5人がお邪魔いたしました。

ちょっと前のことなのですが、私には友達に海外からの留学生の友達がいます。彼から言われてずっと記憶に残っていることがあります。

「ツッチーサン、ニホンノダイガクハフシギデス。ドウシテセンセイハ

ジブンノガクセツバカリセツメイスルノデスカ?」

彼は法学部に所属していたのですが、海外の大学では法学部で勉強するのは

自国の裁判所の判例で学者の説など勉強することはないそうです。理由はシンプルで法律を使うのは使うためだから、世間で使われもしない学者の学説をいくら勉強したところで役に立たないではないかと彼は言いたかったのです。

「使うための勉強になっていない」

この指摘は大学教育に限られたことではないことは、英語指導をされている先生から重々感じておられることと思います。

 ギフテッドでの2日間は学習障害児童への教育という限定された分野の話にとどまらず僕が最近感じていた公教育への不満を見事に吹き飛ばしてくれる内容でした。

この日の授業は模擬裁判とテレフォン・ショッピング。どちらも聞き手を説得するワークです。寮生は文字から情報を得ることが苦手ですが、実際に言葉と論理を駆使してプレゼンをする授業を通じ、他の寮生の発表や授業後の先生の講評から使うための知識を吸収します。言葉や語彙、ロジックや自分にない説得の攻め手を使いながら覚えるのです。

 プレゼンの聞き手からの笑いや拍手という評価を得るべく、寮生は2度目のチャンスを与えられるや、すぐさま他の寮生のスタイルを吸収し新たなアレンジを加えてきます。

人の目にさらされることからプライドを傷つけられる寮生もいますが、そんな時は下津浦代表のフォローが即座に入ります。使いながら覚えるというもっとも自然なスタイルを、ふんだんに取り入れられたカリキュラムが展開されていました。

 寮生の自由な発言は力みのない授業だからこそだと思いました。無駄な緊張感を排除して自由度を高め、一見放任に見えるようだけれども先生方はじっと寮生の熱気が帯びるのを待って全体を思った方向に導いていく。教師冥利につきる空間とも言えるのかもしれません。

 それに加えて代表の観察力の鋭いこと!

 下津浦先生が動き出した時は、何かを発見してそのフォローを開始しているときです。その観察力は講師陣や我々訪問者への気配りにも発揮されていました。この一つの授業で、複数野先生の目があることもギフテッドの特徴にあげられると思います。

 

お腹一杯になる二日間。ごちそうさまでした!

 

以上

 

    特別コラム(1)「『言語学習は音から始まる』

Phonological Awareness(音韻認識)の重要性について~」

ハビック真由香(JJ Education、英語発音道場EPIC代表)

 

私は、主に日本語を母語とする日本人の英語指導者の先生方を対象とした

「発音道場®」を日本各地で開催しています。

この講座は、「英語の発音指導は、生徒と母語(日本語)を共有している日本人指導者だからより効果的にできる」という理念に基づいて、

呼吸法と発声、そして発音のための筋肉トレーニングを基礎とした

英語音の訓練を行うものです。


なぜ私が英語指導者の発音にこだわるのかというと、

発音は、訓練さえすれば誰にでもできるからです。

そして、言語は文字ではなく音から始まったからです。


コミュニケーションの道具としての言語は、音のやり取りから始まっていますね。

そして、音が聞こえないほど遠方の人や未来の世代にも伝えるために、

文字という道具が生み出されました。

文字は、見たり聞いたりする力のように本来生まれつき備わっているものではなく、

自転車の乗り方を学ぶのと同じように、段階を経て習得していく“技術”なのです。

その段階を大きく飛ばして、「さあできるようになりなさい」というのが、

今の日本の英語の読み書きです。


英語の指導メソッドとしてフォニックス(Phonics)をご存知の方は多いでしょう。

フォニックスとは、音素(言語の音の最小単位)を書記素(文字としての最小単位=英語ではアルファベットの文字)を使って書き表すために考え出されたルールのことです。

 

ですから、フォニックスを知れば英語の読み書きが容易になります。


しかし、知識としてルールだけを知っていても、音そのものが認識できなければ、どのルールに当てはめればよいのか判断がつかず、結局は読み書きができるようにはなりません。


音と文字のかけはしとなるフォニックスを有効にするためにも、

「言語音の認識力(Phonological Awareness)」を伸ばすことは、

外国語として英語を学ぶ子どもたちにとって、欠かすことのできない大切な段階なのです。


113日の埼玉でのセミナーでは、このPhonological Awarenessの内容と、

それを育てる指導の方法について具体的にお話させていただきます。

皆様にお会いできる機会を楽しみにしています!

 

    特別コラム(2)「先生にまず知っておいてほしいこと」 
村上加代子(学び支援の会)


発達障害、学習障害の子どもたちは増えています。
これまで気づかなかったこと、見落としていたことも、先生方の知識が増えるにつれ、

「あれ、あの子もそうかな」と気づくようになります。

そして、「なんとかしたい」と思うようになったとき、


「どんな知識を持って、どんな配慮をすれば良いのだろう」

という具体的な悩みに至るのではないでしょうか。


「何から手をつけたらいいのですか」という先生方には
以下の3つにまず取り掛かってみてはどうか、とお話しています。


1)       発達障害、学習障害についての概論を学ぶ

2)       読字、書字の発達への理解を深める

3)       すぐできる配慮から取り掛かる

 

1)を知ることで、私たちが立ち向かうものの全体像がつかめます。

各自治体や、障害についての関連団体などがセミナーや講習会を多く開催しています。

本当に毎月どこかでやっていますので、ぜひ、敷居が高いと思わずに参加してみて下さい。

発達障害関係は、情報がどんどん更新されていきます。

必ず自分の授業や教室運営にプラスになる情報が得られます。 

英語の先生は、あまりにも、「科目の知識」に偏りすぎています。

子どもがどのように学びを獲得していくのかという知識と工夫は、
今の日本では、特別支援教育の分野が一番進んでいます!

英語教育をよりよくするために、特別支援教育から学ぶのです。


2)について。「読む」「書く」についての、科学的な知識を得ることで、

「ただ経験を積めば誰でも読めるようになるんだ」から、

「書くとは、こういう回路を使っての活動だ。この子がこれが書けないのは、ここで詰まっているからではないか」と問題の分析へと指導が変わります。

そして、読むためには聞くという力が十分に育っていなくてはいけないのがなぜかということが、わかります。

また、なぜこんなに症状がみな違うのかということも、理解できるようになります。


3)すぐできる配慮とは、イギリスやアメリカでは本当にどこでも当たり前に行われているようなことですが、

①必要であれば文字の拡大したプリントを配布する、

②必要であればプリントを読み上げてやる、

③タイプライターの持ち込みを許可する、

④板書の代わりに、録音機器の持ち込みを許可する、

⑤教科書のデジタル化したものを配布、などの授業でできる配慮です。


 「自分の手で書けなくちゃダメ(タイプなんて絶対だめ)」

「板書は絶対写さなくちゃダメ(プリントは配布しないからね)」というのは、

その子にとって二重苦、三重苦の足かせとなっているかもしれません。

一番大切なのは、「授業内容の理解」であることを忘れずに、

支援を工夫したいものです。


ちなみに、アメリカのトップスクールであるハーバード大学でも、


学習障害そのほかの障害の学生のために、上にあげたようなサービスは提供されています。(もちろん、代読、代筆もありますよ。
良かったらリンク先を参照ください。(http://www.extension.harvard.edu/resources/disability-services#accom

 

「学習障害=頭が悪い」ではありません。

ですが、個人の弱さに合わせた配慮が必要なグループです。
その配慮があってこそ、学力を向上させることができるのです。

 

 

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発達障害、特別支援関係セミナー、講演会情報
2012年9月以降
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0901()(福島・福島学院大学)
「自閉症を正しく理解するということ」
~自閉症の支援で最も大切なこと~
http://www.asahi-welfare.or.jp/info/2012/tokyo/pdf/fukushima.pdf

 

91日(土)(東京・慶應義塾大学 芝共立キャンパス)

「発達障ガイ教育の現状と展望」

http://www.taguchiken.com/even.html 

 

98(土)(大阪医科大学LDセンター)

発達に課題のある子どもへのクラスで教えるソーシャルスキル

http://www.osaka-med.ac.jp/deps/ldc/20120908b.pdf

 

0909()(京都・大谷大学)
講演会「自閉症スペクトラムの理解と支援」
http://straightinc.up.seesaa.net/image/Microsoft20Word20-20E794B0E4B8ADE58588E7949FE8AC9BE6BC94E4BC9AE383AAE383BCE38395E383ACE38383E3838820120718.pdf

 

・9月22日(土・祝)(徳島・ふれあい健康館 ホール)

上映:「DXな日々 美んちゃんの場合」

10001130、2部 14001530
シンポジウム:「サポーターな日々 ~障がい児・者地域支援カンファレンス~」

http://my.formman.com/form/pc/jY5NYYvP619JZTyd/ 

 

922(土・祝)(大阪・中央会館)

「(仮称)学習障害児のための視知覚トレーニングセミナー
 ~黒板書き写し・行の読み飛ばし・勝手読みなどが改善!
 +小学校での具体的な支援の求め方

http://ameblo.jp/kanrinin-hp/entry-11307079170.html 

 

0927()(岡山・ライフパーク倉敷)

発達障がいの子の特性と関わり方について(全10回)

 http://www.city.kurashiki.okayama.jp/dd.aspx?itemid=34071#itemid34071 

 

    9月29日、30日(土、日)(愛知県産業労働センター(ウインクあいち)901会議室)

明治安田こころの健康財団主催 発達障害・専門講座4
テーマ「発達障害のあらたなトピックス」

講師:杉山登志郎(浜松医科大学)、ほか 

 

9月29日、30日(土、日)(東京ファッションタウン(TFT)ビル東館9階研修室)
発達協会主催 指導力・支援力向上セミナー
 ①9月29日:保護者とのコミュニケーションを充実させるために

 ②9月30日:発達障害・知的障害がある子に伝わる関わり方・話し方、自閉症の子どもへの幼児期の指導(定員30名限定)

http://www.hattatsu.or.jp/shidou_seminar_new.html

 

9月30日(日)(岡山・オルガホール)

高機能自閉症・アスペルガー症候群 やる気を引き出す、子育て支援

http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/120930.pdf 

 

    106日(土)~8日(月・祝)(仙台国際センター)

日本LD学会第21回大会—教育の復興と創造−クラスルームからコミュニティーへ−

http://www.jald.or.jp/jald21th_annual_congress_001.html 

 

109日(火)(神奈川・よこはま発達クリニック)

「評価構造化再構造化のプロセス」

http://www.ypdc.net/course/p0084.html 

 

1013(土)(東海学院大学短期大学部782教室)
発達障害の特徴について・アセスメントと発達課題

http://www.pref.aichi.jp/hsc/asca/jouhou/jouhou-13.pdf
            

1018()(岡山・ライフパーク倉敷)

発達障がいの子の特性と関わり方について(全10回)

http://www.city.kurashiki.okayama.jp/dd.aspx?itemid=34071#itemid34071

 

1019日(金)

新潟大学教育学部附属特別支援学校 第35回特別支援教育研究会

 

1020日(土)(東海学院大学短期大学部782教室)

支援システム・発達障害と家族支援

http://www.pref.aichi.jp/hsc/asca/jouhou/jouhou-13.pdf 

 

  10月21日(日)(大阪市立こども文化センター)

特別支援と英語教育「きみを絶対あきらめない」

http://www.manabishien-english.jp/講演会-勉強会など/2012特別支援と英語指導セミナー/

 

1027()(大阪医科大学LDセンター)

子どもの読み書きの誤りからつまずきの背景を考える

http://www.osaka-med.ac.jp/deps/ldc/20121027.pdf 

 

10月28日(日)(兵庫・尼崎市女性センター・トリピエ)

発達障害のある子と特別支援教育 ~得意を活かして伸ばす!工夫ある支援~

http://www.sanynet.ne.jp/~tatunoko/koenkai/2012/hanshin2012.doc 

 

1113日(火)(神奈川・よこはま発達クリニック)

「家庭や学校・職場での構造化の実際」

http://www.ypdc.net/course/p0084.html 

 

編集後記

今年になってから、発達障害、学習障害に関するセミナーが例年よりもぐっと増えた印象があります。それだけニーズが増えてきたということでしょうか。

ですが、用語が一人歩きしてしまって、かえってそうした子どもへの偏見を持ってしまったり、偏った理解をしたまま子どもに接することも増えてくるかもしれません。
「もっと知りたい」という声がこれからも増えるよう、願っています。まず知ることが、第一歩ですものね。
では、また次号をお楽しみに。



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